見積書(請求書)づくりー各業界の慣習いろいろ
こんにちは、フェリックスです。
先日フリーランスを中心に請求担当の方々にアンケートをさせていただき、その中から見積書、請求書を作るときの各業界の慣習をまとめてみました。
ほんと、業界ごとにいろいろな決まりがあるんだなーと思いました。
とその前に、
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それでは早速参りましょう!
各業界の慣習から学んだこと
これだけ決まり事があると言うことは、見積書、請求書を作る前の払う側、受け取り側の最初の確認がいかに大切かということになります。
ぱっと見ると
- 項目名(人件費、材料費など)
- 料金の単位、端数の切り方
- 税金のかかり方の違い
- 書く内容の禁止事項
などです。ここから各業界の認識の違いや、何を大切にしているのかも
分かるような気がします。
以前の記事でチェック事項などについて書きましたので、こちらも是非ご覧ください。
無料配布!スタイリッシュな請求書テンプレート5種と請求書の書き方の基本
各業界の慣習いろいろ(アンケートより抜粋)
アンケートの回答者はオンラインサービスなので、IT系、フリーランスの方の使用が多かったです。
技術職
イラストレーター
「3ならびで」といえば金額は33。
グラフィックデザイナー
訂正費
3回校正以降の修正に関しては、訂正費が発生するという項目があります。
印刷も手配する場合の費用:後日追加で刷る場合、追加のロットと単価も出します。
リサーチ費用
デザインのためのリサーチ
源泉徴収税額
フリーランスのデザイナーは請求書に「源泉徴収税額(10.21%)の金額を差し引いた金額での振込みをお願いいたします」と記載する場合があります(クライアントに要確認)。
DTPオペレーター
仕切価格
定価と仕切価格は必須です。
(仕切価格:卸値、仕入値のこと)
DTPオペレーター
書類がなくてもやり取りで決定
特に見積り書ということでなくても、デザインのアートボードの下段部分に赤文字で枚数+単価=合計金額と仕上がりの仕様を入力して1ページに内容を全部盛り込む。あとは営業との電話のやり取りで決まる。
欲しい紙巾・仕様で細かい注文ができ、こちらも納期が命なので請求や見積もりのあとは発送場所や納期日などを電話で確認。
翻訳会社
単語数の計算方法は統一ではない
英語から日本語の場合は、英語の単語数、日本語から英語の場合は日本語の文字数で計算するのが多いですが、翻訳後の言語の単語数などで計算する会社もあるので、業界統一ということはないです。
ただ、見積書や請求書に単価がわかるように単語数/文字数を書くように指定されることは多く有ります。
システム販売
システム一式
複数の機器を個別に記載するのではなく、「システム一式」として明細に記載します
出精値引き
人月計算で出す見積もりにも値引き。元の見積もりが何の意味もない。
自動車整備業
下2桁は00にする。
エンジニア
人日ベース
エンジニアなので人日ベースの換算が多い。
出精値引
外資系で一昔前にあったような『出精値引』は嫌われる。
結局はそれ相応の利益分があらかじめ含まれたものからの出精のため、受け取る側から見ればまったく出精ではない。
行政書士
証紙を貼らない
法律により印紙税が免除されています。
領収書の日付をできるだけお客様の振り込みの日に合わせると会計に時に仕分けが減って親切だと伺いましたので、実行しています。
スポーツインストラクター
臨機応変
指導料は前払いが多いですが、個人的な契約も多いので臨機応変に対応します。
コンサルティング業
インターネット代
仕事でメールなどのインターネットを使うので、ホテルのネット代を少額でもきっちりと精算していました。
サービス、営業職
保険会社
千円単位
保険料や保険金額は千円単位にする。
サービス業
納品書に下代を書いてはいけない所があった
請求先と納品先が違うので
見積もりで、注文数量によっての単価の違い。大量注文の場合、単価を安く出来るから。
見積書の有効期限
材料費が燃料の値上げなどで仕入れの時期によって変わるので。
イベントディレクター
源泉徴収
出演料名目の場合は必ず並びの数字で記載します。
(例:1万円の出演料の場合、記載金額は11,111円)。
最近までストリートパフォーマーのマネージャーをしておりましたが、
時折街角で見かける投げ銭システムは、商業施設での出演では禁止のことが多いです。
投げ銭システム
商業施設での出演では禁止のことが多いです。
外資系企業の営業
発注書
実作業前に発注書は必ず必要で、社内処理で「発注書」と「請求書」「見積書」の3セットが必要でした。
広告代理店
端数切下げ
税込商品が有るので端数は必ず切り下げる。
ソフトウェア会社の営業
請求確認書、作業報告書、勤務表
請求書発行前に客先へ請求確認書をメールで送信する。
また、請求書以外に作業報告書や勤務表など客先により同封書類が発生します。
外資系勤務
ドル建て
見積もりを作って出したら、後でドル建てでくださいと言われたことがあります。日本国内で当然円建てだと思っていたのでびっくりしました。
輸入関係
商品1つごとにプラスで送料が発生
海外から輸入しているのが関係してると思う。
製造職
製造業
原価
物を作るのに必要な費用があること。
事務職
建設業事務
材料費、労務費
材料費、労務費などは必須です。このパターンはほぼ固定化しているものです。
営業事務
見積書には、本当のことは記載しない。
遊技機関連商品小売 事務員
いくつも仲介
あるメーカーから新商品が出る際、情報が一次販社に行き、次に契約のある小売店へ流れ、小売店は納品先店舗へその情報を持っていく流れがあり、以前は流通関係ではなくコンビニ・外食産業で働いていたので、間にいくつも仲介が入ることに驚きをもった。
取扱実務費・発給手数料・点検確認料・確認証紙代
組合で定められている項目で、移動の申請にかかる費用を請求するもの。
文具卸
返品を受け付けるか否か
例えば、、「油性マーカー一式販売セット」を一式で販売し、もしそれが売れなかったり、商品が古くなった場合に明記します。
似たような物だと思うのですが、同じマーカーでも、文房具系統の商品は返品OKの場合が多く、画材系統の場合は返品NGの場合がほとんどです。
大箱、小箱、包、本、など、単位が複雑で多岐に渡ります。
文房具はダース単位が多いのも特色ですね。
管理費
小計の5%が管理費として必ず追加されます。
理由は、材料には最小購買単位が有ります。きっちり使い切れればよいですがそればかりでは有りませんので。その無駄や不足を補うためです。
建築業界
1,000円未満は切り捨て
特別なルールはありませんが、1件当たりの金額が大きいので、なるべく区切りのよい数字に調整します。
建築、インテリア商材
端数
すべては基本的には取引先の希望次第でしたが、
下1ケタか2ケタを0にそろえるよう値引きすることが多い。
新築注文住宅は邸名ごとに請求
月々の合計金額と内訳を出すのが常でした。
7:3請求(搬入と仕上げ調整)
建築業界は、商材を搬入した時点で7割請求をし、
住宅が引き渡しになると残りの3割を請求する…という取引先が結構ありました。
割合は、8割2割のところもありました。
これは、建築途中で搬入をし、引き渡し前に仕上げ調整という動作確認をするので、何割かはあとで請求という契約になっていたようです。
アパレル関連
3期制制度
保管費用は1月を1~10日、11~20日、21~末日とが通例となっている。例えば1日に保管をスタートしても10日に保管をスタートしても値段は同じ。
歩引き
商慣習。アパレル関連の流通において見積もり額の何パーセントかを割り引かれて支払される仕組みがたまにある。
有無を言わさず取引条件となっている。
一般作業関連
運送会社
発地と着地
必ず記載します。距離によって料金が変わります。
報酬が違う場合と評判
Aという顧客の持つ仕事に対して、B社、C社から依頼を受ける時に、それぞれ報酬が違う場合が良くあります。例えば、B社の報酬の方が良い場合はC社は業界内での評判がとても悪くなります。